金融負債の連帯保証人であった役員の居宅を確保し、破産した製造業の事例

 業種 製造業
 負債総額 10億(うち,半分が金融負債)
 問題点 代表者のみならず,取締役らも金融負債について連帯保証。従業員への賃金未払い,社会保険料の滞納あり。

 

ここがポイント

 連帯債務者である取締役については,金融機関との交渉および買取り金の支払いによって,居宅不動産の処分を免れる場合があります。
 本件でも,残念ながら,代表者の不動産は競売となってしまいましたが,その他の役員については,居宅の確保がなされました。 いわゆる平取締役については,年金も厚生年金であることがしばしばありますので,居宅不動産の確保に成功すれば,会社が破産しても老後の生活に窮しないことがよくあります。 
 また,従業員への支払いについては,労働者健康福祉機構による賃金の立て替え払い制度を利用し,相当額の支払いが労働者になされることがあります。

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