破産申立時に立替払い請求書を準備、管財人に引き継ぐことで、最大限従業員の保護を図ることができた事例

業種 介護保険事業、訪問介護、居宅介護
従業員数 約5名
負債額 約700万
債権者数 約15名

業績の悪化

介護報酬額の引き下げによる売上の減少及び人員不足による顧客制限の悪循環により、売上の低迷が進んでいった。

 

処理の内容

依頼者の会社と代表者が破産した。相談時点において、既に会社の現預金がほとんどない状態となっており、従業員への給与支払いの遅滞も生じていたことから、限られた売掛金を回収して申立費用を年とか捻出すると共に、会社においてやることのできる作業や処分できるものを検討して、明け渡し費用などができるだけ生じないよう工夫した。

 

従業員に対しては、申立時に労働者健康安全機構に対する立替払い請求書を事前に用意して管財人に引き継ぐことで、できるだけ早期に立替払い制度が活用されるようにした。
 

ポイント

廃業後直ちに、当事務所が全ての窓口となって債権者に説明等を行ったため、特段混乱も強いクレームも生じることなく手続きを終了することができた。

 

また、申立時に当事務所において立替払い請求書を準備して管財人に引き継ぐことで、従業員は未払給与の8割の立替払いをうけることができるようになり、会社の資産が既に散逸していた中で最大限従業員の保護を図ることができた。

 

代表者と配偶者の共有名義の自宅については、自宅取得の経緯と代表者の生活状況を適切に管財人に説明した上で、粘り強く交渉を行った結果、配偶者において非常に低額で自宅を買い取れることになり、代表者及びその家族は引越をすることなく居住し続けられることになった。

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